年末年始の過ごし方
そのむかし、子どもがまだ遊んでくれたころ、年末年始の過ごし方にこだわった時期があった。
昼過ぎ、ちょっと気の利いた蕎麦屋に出向き、うまい日本酒で軽く蕎麦屋的なアテをつまみつつ、ざるを2枚ほどたぐって気分を整える。
または寄席などに出向き、知らない噺家さんの古典落語にひと笑いする(なんでライブで観るとあんなに面白いんだろうね)。
でもって、スーパー銭湯などで思いっきり足を伸ばして汗を流し、紅白前には食前の純米大吟醸、食中の純米酒、食後の古酒の3種類の4合瓶を準備してテレビの前にスタンバイする。
そこまできっちりやって、ま、紅白を観ながら寝落ちしつつ、ときどき
いいえ寝てませんっ!!!
と時おり目を覚ましたリ、また寝落ちしたり…以降の記憶がないまま元旦を迎える。
「子どもが遊んでくれたころ」とか書き始めたけど、そうだった、ただ付き合わせただけだった。ゴメン!
粋とか非日常をやりたかったんだよ。
いまでは、そんな状況設定もしなくなって(公式にはお酒をあんまり飲めないので)、ちょっと気の利いたアテを用意して大晦日は過ごしましょうね、くらいにだいぶカロリーは抑えられてる。
ま、それでも、年末年始だもん、非日常を楽しみたいじゃないですか。
そういう意味では、ゆったり映画でも観て過ごすのは、とても大人っぽい楽しみ方だと思います。
というわけで、またイントロがむやみに長くなったけど、まだ観てない人は、この機会に家族や親類縁者も誘って、
いま、この映画が公開されている意味
公開から今日の時点で3週間。興行成績はどうなんだろう。そもそもテーマが重い上に、あまりにもタイムリーなんで、正直、ニノやケンティーが出てなければなかなか盛り上がらないんだろうな…と思っていた。
映画は「愛」に落とし込んで見事にエンターテインメントとして昇華させているけど、原作はもっと淡々と重い。とくに○○をみんなで○○する流れとか(一応ネタバレ配慮)、山本幡男さんに関わった人たちの執念に圧倒される。
ではあるけれど、やっぱりニノやケンティーをキャスティングした意図は重要で、この作品によって「史実の一端」を多くの人が知ることが大きい。
たしかに日本人からの視点で、ロシア(ソ連)側からしたら反論の余地はあるんだろうけどね。
でも、まさに2022年末のいま聞こえてくるニュースと、このエピソードに限らず「あの戦争と極東の戦後」を知ろうとすると突きつけられる傍若無人、ここに乖離があるとは思えないんだよな。
当初はオレかて「プーチンが悪くてロシア人は悪くない」と思いたかったけど、いまロシア兵が戦場で何をやっているのか漏れ聞くと、第二次世界大戦のあとの話として知り得た残虐さとほとんど変わっていないことに愕然としたよ。プーチン支持率いまだに80%越えるとか。シベリア抑留だって「戦争でたくさん自国民が死んだから代わりに調達した」という説あるし。日本と同じスケールで考えないほうがいい。数名の政治家やコメンテーターが「ウクライナは戦わないで降参すべき」とか言ってるけどそれこそ亡国論だと思う(ちょっとややこしい話に突入したのでフォントを小さくしました)。
とかね。
愚者は経験を語り、賢者は歴史を学ぶ。
と言うけど、とくに戦争とか地政学とかは歴史を学ぶしかないんだよね。そういう意味でもニノやケンティーがキャスティングされていることにめちゃくちゃ大きな意味があるんだよ。
ケンティーとか、あんな美しい男子が抑留………いや待て、そこに美しいかどうかなんて多分関係なくて、今の世ならセクシーアイドルだったかも知れない男子が否応なしに戦争に引きずり込まれてたんだ…といった想像力。
もしかしたら、ニノは語らないけど、そういう役目を承知して作品を選んでるんじゃないか?とすら思えてくるよね。ヤツならやりかねん。好きだ。
来年は世界が平和になりますように
「平和」って、じつは難しくて、「戦争をしない」ことが平和なんだ、という論調はいまだにある。
それは一面もっともに聞こえるけど、「戦争をさせないようにする」ことも重要な視点なんだと思う。
「戦争をさせないようにする」ためには論がいろいろあるけど、第一歩として「まず知りましょう」というのがあると思うんだ。
そして、じつは歴史上ほとんどの戦争は「平和のため」に起こされている。
ややこしい。
独裁国家だって「平和のため」って言うわけよ。
だから、なにはともあれ、ずっと「平和ボケ」とか国内からもdisられてきた日本人、とくに若い女性に「戦争を学ぶ」きっかけをつくりつづけるジャニーズ、とくにニノとか翔ちゃんとかには惜しみない拍手を贈りたいんですよ。
いや、ほんと、「ラーゲリ」の感想を翔ちゃんから聞きたいよ。
目を背けていたら巻き込まれる。それこそ歴史が教えてくれてる。
しかし、ニノは「気がつくと戦争に行ってるなw」と言われるほど戦争モノの出演が多いけど、こういうテーマを支えられる技術のあるアイドルが他にいない、ということなんだと思う。でも、そのうち後輩ちゃんで出てくるんだろうね。とくにニノ派のなにわ男子の西畑大吾くんとかさ。
▲ノベライズ版は未読だけど追って読もう。
▲マンガは最初の部分がAmazonなら試し読みできる。
▲このマンガもウクライナ侵攻をきっかけに知った。めっちゃ面白いしタメになる。
▲日本マンガ界の超レジェンドは満州からの引き揚げを。1話4ページで読みやすいし、構成力・表現力はまさにレジェンド!
▲超人気の獺祭がセットで。このバリエーションは興味深いっ!
▲こういう日本酒セットも楽しそうだねぇ。
おーい、カズ子さんやー。2022年は映画2本にスペシャルドラマ、日曜劇場、24時間テレビ、ジャにのちゃんねる、カバーアルバム…と大忙しじゃったなー。ま、おつかれ!来年もよろしく!