ムズカシイけど著作権のこと

嵐全般のこと
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嵐さんも言いづらかろう

なんかFC会報で「著作権のこと」を嵐さんがメッセージしたことで、Twitterのタイムラインにもいろんな言説が見受けられるようになった…かな。

これまでもたびたびいろんな人の注意を促す投稿はあった。それを今回、わざわざ嵐さんが会報で告げた理由について、しーあ(@am_akarinos)さんが抑え気味でやわらかいのに的確な投稿をされてたので、少しやりとりをした。

まさに、仰るとおり、わざわざ「FC動画にしか触れてない」のは、たぶん理由があって。著作権は嵐のメンバーやジャニーズ事務所以外にも「それを持っている」人がいて、下手すりゃ嵐&ジャニーズが見逃しても告訴されてしまう可能性がある。しかも海外はとくに著作権についてキビシイからね。

なので、何かある前に、ファン保護の目的で、嵐さんもわざわざ会報で取り上げたんだろう。そんで、相葉ちゃんが少しボケを入れてなごませたりしてね。気を使ってるのを察しましたよ。

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そもそも著作権ってナニよ?

で、じつはこれまでも少し触れたほうがいいのかな…と思いながらも、避けてきた部分があって。

だって、著作権ってカンタンに考えればカンタン。でも、より具体的に考えていくと、なかなかに難物なのですよ。

ジジイだって、これまでも際どいことがいろいろあったし、いまだにどこかでやらかして忘れている部分もあるかもしれない。

また、解釈の違いで、アウトの場所を歩いてたりするかもしれない(これは後述ね)。

(いや、まいった。著作権業界で物議を醸してる「いらすとや」さんは「著作権」のフリー素材も描いてるのね)

そうそう。その著作権だ。

それってナニ?なんか問題でも?

とゆー人も多かろう。

そこで、ごくカンタンに説明します。なので語弊があったらゴメンナサイ。

アラジイ
アラジイ

著作権とは、守られるべき「創作的な表現」のことである。

…てなこといきなり言われてもワケわかんないですよね。ね?

なので、たとえ話をしてみます。

あなたは19世紀末のヨーロッパの音楽家です。王宮とか貴族とかに招かれて演奏するのを職業にしていました。その収入で、3人の子どもと、かしこい犬と、ついでに夫も養っています。たまに鴨肉を食べるのが楽しみでした。

ところが、あの憎っくきエジソン(ら)が、とんでもないものを発明します。

蓄音機とレコード、です。

Edison

不機嫌な顔をしたいのはコッチだよ!
だって、レコードと蓄音機が、私の奏でる美しい音楽を、そのまま別の場所で、私たちがわざわざ出かけて演奏しなくても再現できるからOK!とか言うのよ。
私の演奏する音楽を盗んだのよ!
本来は、私たちが生で演奏してギャラをもらえていたのに!ムキーッ!

…どうですかね? 著作権とは、おおむねこんな事情で認められている、と考えていいと思います。

本当は15世紀にグーテンベルグによって発明された印刷機がきっかけだと言われています。「印刷」によって無数の「海賊版」が出回るようになったので、本来著者に与えられるべき報酬を著作権によって守ろう!ということになったと。

これを嵐さんのケースに置き換えてみると、AさんがTwitterのアイコンやヘッダー画像にネットで拾った(もしくは雑誌のスキャンやテレビ画面をキャプチャーした)推しの写真を使うと、その写真を撮ったカメラマンは本来Aさんがギャラを払って依頼しなければならなかった仕事を奪われ、無報酬で作品を使われる、ということになります。

そんなの大したことないじゃん!

と思う気持ちもわからんではないですが、つくり手というのは、その仕事をするためにさまざまな努力や勉強や経験を積み重ねてきているものです。

寿司なんてごはんの上に魚の切り身を乗せてるだけでしょ?

とか言うのと同じです。それが理解できないなら…寿司の味がわかんないなら寿司なんて食うな!てことですね。

そこでこのピカソのエピソード。こういう感覚は持っててほしいなぁ…。

このURLの記事はみつかりませんでした - エキサイトニュース
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著作権と肖像権の持ち主

で、その著作権ってのは、たとえばエッセイとかだと「マツコ・デラックス著」ならばほぼマツコ個人に帰属…そこは取り決めの仕方だけど…そこがちょっと著作権の面倒くささよ…まぁ一人が持っている、と仮定していい。

が、番組やコンサートの映像などは、もう想像してもらえればわかると思うけど、ものすごくいろんな人が「著作権者」なのですよ。カメラマン、ミュージシャン、演出家、レコード会社、映像制作者…。ものすごく関わる人が多い。だから、古い作品だとその「関係者」が追えなくなって、「死蔵作品」になる、ってのが最近問題にもなってます。

ちなみに著作権問題で著書も多い福井健策弁護士によると、著作物の例として、

 

  1. 小説・脚本・講演など
  2. 音楽(歌詞・楽曲)
  3. 舞踊・無言劇
  4. 美術
  5. 建築
  6. 図形
  7. 映画
  8. 写真
  9. (コンピューター)プログラム

が上げられています。

つまり、サトぴょんのキレッキレのダンスは、それでもう著作物なのです。紹介したい気持ちはわかるけど、いまの(世界的)法律解釈では、本人の了解を得ないとダメなのね。

で、もうひとつの問題である「肖像権」ですが。超カンタンに言えば、「人の顔写真を勝手に使うな!」ってことですね。これは嵐さんのメンバーと、ジャニーズ事務所に帰属する権利ですね。

つまり、Bさんのことがカワイイなーと思っているジジイみたいなキモいオッサンが、Bさんの承諾もなくアイコンに使ってたら…ヤだよねぇ(たとえがキモくてすみません)。

もひとつの側面として、努力して有名になったオレの顔写真で人の気を引こうとしないで!ってことですね。これも権利を侵害してます。

このサイトがわかりやすいね。

肖像権とは | 肖像権について考えよう
日本音楽事業者協会(音事協)の肖像権啓蒙キャンペーンサイト
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著作権の範囲と時代性

とまぁ、ここまでは現法律としての著作権や肖像権の話だったけど。

ジジイが、著作権ツイートになかなか乗れなかったのは、

アラジイ
アラジイ

著作権の考え方もだんだん見直されていくだろうからなぁ…

ということだったのでして。

  1. だれでもメディア時代に境界線は引けるのか?
  2. デジタル時代にどうアジャストしていくか?

の2点が、まずは検討されていくんだろうなぁ、と思うのです。

まず、1ですが、これは後述するよ、と今回最初の方で書いてたことだけど、じつは著作権の考え方って、ものすごくグレーゾーンが広いんですよ。

たとえば、嵐さんのロゴって、とても嵐らしいステキなロゴだと思うし、間違いなく創作物です。

けど、ロゴに著作権が認められるのか?というと原則的に当然あるにはあるんだけど、慣習的にはオープンなもので、商標権と紐付いてこれで商売するわけにはいかないけれど、それ以外の場合には絶対NG!てものでもない、という話。

これは企業によっても見解が分かれるところで、たとえば地域の地図とかつくるときにファーストフードとかコンビニとかのロゴ入れたくなるでしょ。それも「どうぞご勝手に」ってところがあれば、「申請書出してください」ってところもある。

また、ロゴをつくったら著作権は企業などに譲渡するけど、実際につくったデザイナーには一生「著作人格権」てのが残って、これは死後50年守られるんですね、現状。

とはいえ、そこを主張した例はジジイ的には聞いたことがない。ジジイも多くの人が知ってる某商業チェーン(狭くするとバレるからここまで)のショルダーコピーを30年ほど前に書いて、いまだに使ってもらってるけど、サラリーマン時代だったから給料以上にごほうびはなかった。いま著作人格権を主張する気もないし。

というわけで、ジジイのブログやらTwitterのヘッダーにアレンジして使わせてもらってる(こんなこと書いといて…とも思うので近々変更するかもしれないけど、著作権理解のいい材料の気もするのよね)。

こういったグレーゾーンの広さは、ネット時代でだれもがメディアになれる時代に、どうガイドラインをつくれるか?って話とつながってる感じがする。実際、著作権って白黒つけにくいから裁判に発展しやすいし、逆に見て見ぬ振りするケースも多くあって、それがコミケとかにつながって文化になったりもするからね。

そういえばTPPがらみで「非親告罪化か親告罪化か」って議論がWTOだっけ?世界の貿易を決める機関で著作権の話があって、著作権の侵害が疑われるとき、前者は第三者でも訴えることができて、後者は著作権者のみ訴えることができる、って…。前者が通ってしまうとコミケが全滅するので日本は反対したんじゃないかな。でもネットの時代で世界中に海賊版の問題とかもあるからな。

そして2だ。もうけっこう長くなったからざっくりまとめたい…。

まぁつまり、YouTubeが出てきたとき、ジジイは

アラジイ
アラジイ

こんな著作権侵害装置みたいなものムリだろ!?

って思ってたんだけど、いまでは著作権の考え方を変えてしまった感すらするよね。

ま、とはいえお金払ってる人しか観れないNetflixのコンテンツをYouTubeに上げてしまったら即刻刺されても文句は言えないし、嵐さんや関係者にも迷惑がかかることは理解しておきたい。

欧米、とくにアメリカは容赦ないからねぇ。

ディズニーの著作権を侵害すると大変なことになる!? | IT企業をサポートする IT弁護士MEDIA
ディズニーの著作権を侵害すると大変なことになる!? | IT企業をサポートする IT弁護士MEDIA

が…コピペやシェアがしやすくなってるこのご時世、このままの著作権の考え方でいいのか?という課題はあるんだと思う。

ちなみに前述の通り歌詞は著作物だから勝手に人の歌を公開はできないけれど、アメブロとかライブドアブログとか、大手はJASRACと包括契約をしているので紹介してもいいと聞いたことがある。

包括契約ってのは、たとえばテレビ局とか、どの曲をどのくらい使いました…とかやってると大変なので、一定のお金を払う代わりに(JASRACに著作権料徴収委託している)どんな曲でも使い放題、ってやつです。つまりサブスクか?ww

いま現在はたしか「引用」として3分の1まではOKだけど、それ以上だとひっかかる…とか。わかりづらいよねぇ。

知られざるTPP交渉における著作権問題―表現の自由と権利者保護をめぐって― | Meiji.net(メイジネット)明治大学
先端の研究力、個を強くする教育、世界へ向かう人材。様々な切り口から情報を発信し、明治大学と社会を繋げるサイト - Meiji.net(メイジネット)
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法律は生き物ってことだよね

もうとっくに離脱してる人は離脱してる、こんなアクセスが期待できないブログに何時間かけてんだ?仕事あんだろ?って領域で(泣)。自由が効く恐ろしさ。

さっきTPPに少し触れたけど、著作権に関する話は、アメリカや日本など既得権益を守りたい国と、そうじゃない国との駆け引きだったりするみたいね。

とくにアメリカは通称ミッキーマウス法と言われている「ソニー・ボノ法」ってのがあって、現状作者の死後50年、企業として発表してから75年までの著作権保護期間を、「+20年」増やしたことが話題になった。

“ミッキーマウスの延命”米最高裁が認める 著作権保護法20年延長は合憲 - 週刊BCN+
米国の小説や音楽などの著作権保護期間を20年延長した「ソニー・ボノ法」が表現の自由を定めた憲法に違反するかどうかが争われていた問題で米最高 ビジネスに関連するニュース及び速報を中心に掲載。

まぁ、いまのディズニーの隆盛を考えると、いきなりパブリックドメインになって世界中にパチもんが増えたら目も当てられないからねぇ。

あのミッキーマウスが2024年にパブリックドメインの一部になるかもしれない
ミッキーマウスは、1928年にアメリカで公開された短編アニメーション「蒸気船ウィリー」に登場してから90年以上愛され続けているキャラクターです。2024年1月にこの「蒸気船ウィリー」の著作権保護期間が終了すると、ついにミッキーマウスがアメリ...

パブリックドメインとは、誰もが自由に改作・改変できる元著作物ってことです。あのシェイクスピアも、どなたかの作品をアレンジして名作を発表したと言われています(ソースはいろいろあるっぽいので気になる人は検索を)。

たしかスヌーピー(てかピーナッツ)とかポパイはもうパブリックドメインになってるはず。

しかし、では日本は?と考えると、このコンテンツ遺産の豊富さに比して、パブリック・ドメイン化するのに抵抗したくなる状況じゃないのは悲しいね。

ま、とめどなくいろいろ書いたけど、現状の著作権法は理解して守ろう。将来の著作権法はまたいろんな展開があり得るぞ、ってことだな。

ここまで、ジジイの散漫な知識の破片から拾って書いてるので、嘘とか間違いがあるかもしれないことはご容赦ください。

でも、なんか、たくさん書いたので、読んでね!拡散してね!って感じ。勝手に書いたことなんだけどねー。

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※で、Twitterとかどうしたらいいの?な人へのまとめ!

  1. ヘッダーやアイコンに嵐さんたちの写真は使わない
  2. テレビ(動画や写真)や雑誌のスキャンなどは載せない!
  3. CMや番宣とかは企業や放送局のサイトにたいてい動画があるからそのリンクを貼る!
  4. 公式のツイートをリツイートするのは問題ない!

とりあえず、そんなとこっすかね。

(これも必要では?があったらツイッターとかでご指摘を)

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