『天才!志村どうぶつ園』を引き継ぐ
テレビ局もロケができないわ3密のスタジオ収録もどうなんだ?ってことで、こないだ放送された『天才!志村どうぶつ園』も志村園長とパンくんのアーカイブを相葉ちゃんが紹介しながら進行する異例の展開(これが普通にならないでほしいが…)となった。
園長のバンダナをオーバーオールに飾り、まだ少し固さは残るものの、
じぶんが番組を盛り立てていかなくちゃ!
という決意を言葉の端々にも感じた。
相葉ちゃんのキャラは絡みでよさを発揮するので、はやくロケなりスタジオなりで撮影ができるようになるといいなぁ。
てか新たしい番組制作技術がこういうピンチから誕生するかもしれないよね。
てか…ずっとうちにいるの?ほんとうに?と先日のインスタライブでも不思議に思ったんだが、それはそれでよくわからない親近感を持ったけどねw
しかし…4月19日放送の『相葉マナブ』収録中に園長の訃報を知ったのかな…。つらかったろうに、画面ではそんな素振りを見せなかった。プロ意識ということだろう。
『Sugar』のファルセットの裏に
コロナピンチを救うためにジャニーズ事務所も積極的に動いてるね。
その中で、YouTube公式チャンネルで『「Untitled」』さらに『アラフェス2012』の公開を始めたのは円盤を探してセットするのを躊躇する怠惰なにわかには朗報であった。
とくに『「Untitled」』は最近アルバムを聴くようになって興味を持った楽曲が多いので、それを映像で追いかけられるのは多くの発見もあったなぁ。
なにしろ実験曲が多いアルバム(と知ったかぶるけど)なので、これは映像だけ観ても、音だけ聴いても、それぞれちょっともったいない気がしてる。
その発見の中で、ジジイが
ほう………
と思ったのは、『Sugar』のファルセットが相葉ちゃんだった、ということだ。
もともと、相葉ちゃんは「音楽的なキャラ」としては、あんまり見られてないという感じはしていたし、ジジイもそう思っていた。
以前、どこで聞いたかは忘れたんだけど、相葉ちゃんが録音された自分の声を聞いたとき、
へんな声でビックリした
って語ってて、たしかに頭蓋骨を通って自分で聞いている声と外に出る声は違うけど、そこまで言うほどではないにせよ、わりと個性的な声ではあるよね、とジジイも思ってた。
しかし、個性的な声は「歌がヘタ」と同義語ではない。
海外の有名アーティストで個性的な声の第一人者はたくさんいるからね。
スティービー・ワンダーとか、ブルース・スプリングスティーンとか、ノーベル文学賞も獲ったボブ・ディランとかも個性的な声の人だ。
嵐には教科書的な超美声のサトぴょんとか、ハリのあるニノとか、わかりやすい物差しがいるから、逆に相葉ちゃんとかの声がいいバランスになるんだけどね。翔ちゃんのラップ&つぶし気味のボーカル、MJ様の甘い声とか、求めても叶えられない奇跡のバランスだと思う。
で、そんな中で、『Sugar』のファルセットだ。
これが、あの曲のキモであると断言してもいい。それほど曲のイメージを決定づける重要なボーカルを相葉ちゃんが託されている。
ほかにも、嵐の曲を聴けば聴くほど、相葉ちゃんが「効いている」曲が多いことに気づくんだよな。
相葉ちゃん、音程は外さないし。
前出の、たぶん「自分の声はダメなんだ」と思った青年が、人しれぬ苦労をして独自のスタイルを築いたのだろうと推察する。
ピンチを越えて笑顔でいる
相葉ちゃんは、なかなか多くのピンチを越えてきて、それであの屈託のない笑顔を見せているのだから、ほんとうにすごい。
嵐に入るときも、「パスポート持っていたから」とラッキー的に語られることも多い。
サックスの練習で肺気胸を患い入院もしている。それも2回も…。夢のある若い男子には酷な仕打ちだよ。
じぶんのキャラをつくろうとしてハンデを追う。そのうえでグループのパフォーマンスを自分がいない状況で行われているのは、観る観ないは別にしても、相当な危機感につながっていただろう。自分でも言ってたしね。
さらに声へのコンプレックス。古いファンに言わせると、
相葉ちゃんはほんとうに歌がうまくなった
とドヤ顔だし、そもそも相葉ちゃんの声質が嫌いではないので、ジジイはもっといろいろホメたいと思う。
音楽以外でも、ある。『志村どうぶつ園』に出始めた当初、
もっとしゃべって!
とスタッフに言われて悔しかった話も聞いたけど、それを克服して、いろんな番組のMCを務めるまでに成長したんだよね。
志村園長に励まされた話も泣かせるけど
まじめな相葉ちゃんはそれを真正面から受けて訓練したに違いない。
ほら、Voyageでも、ずーっと踊りを練習している相葉ちゃんが見れるじゃん。そういうヤツなんだと思うよ。
だから、天然とか言われるけど、言うなら天然の努力家なんだと思う。だからメンバーからは確実に信頼も尊敬もされているんだろう。
しかも、じぶんのバカを笑える人は、余裕があるということ。相手に気安さを生むし、意外とそれができる大人って少ないんだよね。フトコロの大きさだよね。
その気安さが、視聴者にとっても安心して番組に入れるポイントなんだと思う。
しかし…いろんな覚悟をして生きてきたんだろうな…相葉ちゃん。
志村園長の急逝はほんとうに辛い出来事だったろうけど、相葉ちゃんにはオレらには聞こえない声が届いていると思う。
そのままやればだいじょぶだ〜