追い詰められちゃったんだろうなぁ…
キンプリのニュースにジジイも驚いたんだけど、一時期、平野(と家で呼んでるままで記します)がその超天然リアクション(?)でテレビ業界を大いに騒がせたわりに、最近はあまりバラエティ番組で見ることもなくなった気がしてて、
ド天然キャラは事務所がセーブしてるのかな?
とか思ってたんだ。
代わりに岸くんとかVSやDASHで見かけることが多くなって、その嫌味のない「後輩力」に好感をもっていた。
他のメンバーも知り合いの漫画家さん原作のドラマとか出てたので、ちょっと応援してたんだ。
一方で、なにわ男子がすごいイキオイで人気勢力圏を拡大してきて、関西をグループ名に持ちながらも、なんかローカル色を感じない「キラキラした王道感」があって、
こりゃキンプリも突き上げが大変だろうな…
と感じてた。
その矢先、だ。
「海外進出はもう無理」?
なにがショックだったかって、この言葉だ。
「ジャニーさんとの約束が守れない」
それぞれドラマやバラエティなどテレビの仕事のオファーをルーティーン的にこなしていくうちに時間もどんどん過ぎていく。後輩たちもどんどん露出を増やしていく。
なのに自分たちは海外進出の準備を進めることができない。
このジレンマ、察するに余りある。
と考えると、忙しくなる前にいきなり海を超えた(つまり先行投資した)Travis Japanの戦略はタッキーの英断だったんだよな。
そして、20代の口から
無理…
って言葉が出てしまったことに、衝撃を受けたし、悲しかった。
そんな言葉、口に出させちゃダメだろ!
「今のままでは」って注釈付きだけど、今のままにしない手はどれだけ打てたんだ?
そこは周りの仕事だよ。
誰かしょーもないやつに相談したんじゃないか?と思わず勘ぐった。
少なくとも、MJ様に相談してたら、そんな言葉は出てこなかったはずだ。
「ニッポンの鈍さ」がなぁ…
ジジイはここのブログでもMJ様がらみで何度か海外進出について書いてきたけど、
そもそもの話として、日本は「ガラパゴス」が成立するほど国内マーケットがそこそこ大きかったんだよね。
単純に人口で言っても
と、この地図は世界の人口を国土の大きさで表したものなんだけど、日本は2022年現在11位(1億2,560万人)でヨーロッパのどの国よりも多い。
アメリカは3位(3億3,480万人)だけど、世界のエンタメの原動力であることは周知のとおりだし、ほとんどの国が影響下にあるんだと思う。
だからMJ様はブルーノ・マーズにオファーしたんだよね。戦略として。いくら日本で大人気の嵐といえども、アメリカのマーケットではほぼ新人だから、「鳴り物入り感」を演出したかったんだと思う。『ワンピース』とのコラボもそうだ。そして、「休止まで1年」というタイミングすら利用して、周りを巻き込んでいったんだろうな。返す返すもコロナが悔しい。
デモ、マダキット「チャンス」ハ来ル、ト思ッテルケドネ
ちなみに韓国は29位(5,130万人)で日本の半分だから、そりゃまず日本のマーケットを狙うわな。そしてアメリカも直撃する。なにしろアチラは国策としてエンタメ産業に力を入れてるらしいですからね。
文化予算を国家予算の1%にすると大統領選挙で公約していた金大中大統領は、2000年にその公約を実現させた。2001年文化産業育成基本法を制定し、コンテント育成を国家目標に位置づけ、それを受けて韓国文化観光部2001年8月、アニメーション、音楽、漫画、キャラクター、ゲームなどの産業を育成する韓国文化コンテント振興院を設立した。
『表現のビジネス コンテント制作論』浜野保樹著 東京大学出版会
20年前に蒔いたタネがしっかり育ってますな。2022年の国家予算が604兆4,000億ウォン(約57兆4,180億円)だそうだから、5700億円あるぞ!ってことかな。
対して日本は
日本の文化予算は1166億円(2020年)で、国家予算に占める割合は0.11%。予算額はフランスの4分の1、韓国の3分の1にとどまる。
2021/10/23 14:18神戸新聞NEXT
「コロナ禍、エンタメ支援もろさ露呈 予算はフランスの25%」
日本のエンタメ産業は、元副総理が『ゴルゴ13』を読む、と言ったとか、現総理が「鬼滅でいちばん好きなキャラは猗窩座」と言ったとか、まぁそこ止まりです。ゴルゴ推しの元副総理が総理だったころ漫画やアニメ、ゲームの博物館をつくろうとした際、野党は
国営マンガ喫茶かwww
とかネガキャン張って潰したよね。政争の具に使って。
そのマンガにしたって、出版社系から異業種参入組までサイトが乱立し、海外の人にしたら
ドコ見テイイカワカリマセ〜ン!
てことになる。いわゆるポータル(入口)サイトがない。これはアニメも同じ。
そのうちネトフリとかアマプラに喰われるんだろうな…もったいない。
忍者が発達した理由、と子供の頃に読んだ記憶があるけど、日本って国土の80%だかが山林で、人が住める場所は20%だから、歴史的に場所取りが激しかった…とか。
そーゆー縄張り意識みたいなヤツでちまちまやってると横からかっさらわれるんですよ。ジブリだってディズニーの配給になったよね? だから国でサポートしなきゃダメなんです。いわゆる欧米や中韓ふくめ、できてないの日本くらいって話だよ。
キンプリが世界を開く奇襲作戦!?
こーゆー話すると悔しくてクドくなっちゃって申し訳ない。
嵐のときも結果は残念だったけど、キンプリはまだデビューしたての若者だからね。その彼らの口から「遅い」「無理だ」という単語は聞きたくなかった。
が、たしかに韓国勢に較べるとスタートは遅いかもしれないが、一気に追いつけるかもしれない案を思いついたのだった!
イケる!かもしれない…
というのも、MJ様のブルーノ・マーズ起用やワンピースコラボみたく、使うものは使ってしまえばいいし、日本には世界最高のブランドイメージを誇る「アニメ」がある。そこで、
キンプリのメンバーが主人公のアクションバトルアニメをオリジナルで制作してオンラインで放送する!
という作戦です。
ま、文字にしてしまえば「いまさら」とか「そんなこと」と思われるかもしれないが、固定観念の向こう側に鉱脈はあったりするものだ。
これのポイントは、嵐とワンピースとは違って、主はアニメである、ということ。その世界観の中の登場人物としてキンプリがいる、という話。原作はドラゴンボールの鳥山明かNARUTOの岸本斉史。または同等に世界的に評価が高い作家(もしくは爆発しそうな新人)。で、ゼネラルプロデューサーをキスマイの宮田がやる、ってのはどうだろう?
問題は…交渉から実現までの時間か。超先生たちを口説くのも大変だろうけど、そこはあらゆるパワーを使ってなんとかする。予算はジャニーズと国がつける。あるいはネトフリ独占も検討。いや、ジャニーズと仲のいいディズニー・アニメでもいいじゃんか。クラウドファンディングかましてもいいよね。
だいたいにして、震災のときも
日本版『We Are The World』やるべきだ!
と合う人ごとに言ってたが、なんつーか、そういう機転って効かないよね。悲しいことだが、被災地にパワーとお金を回すためにもチャリティーにして、ついでに世界が見てるときに日本の音楽に触れてもらえる機会でもあったのに。大人の事情があるのかもだが、そんなのなんとかせーよ(NHKの『花は咲く』も音楽系アーティストが出身地云々じゃなくガチで集まればよかったのに)。
たしかに乗り越えなきゃいけないハードルは多いけど、「無理」なんて言っちゃったらその言葉の呪縛を受け続けるよ。どこかで超えてほしい。まだ若いんだぜ。ほんと。
今夜は誰もいないから一人で飲むかのぉ…寂しい酒にはしたくないぞ